関係性をめぐる欲望

趣都の誕生 萌える都市アキハバラ

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女学生の系譜―彩色される明治

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大人は判ってくれない―野火ノビタ批評集成

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■W先生の社会学ゼミ。5コマ目、16:20−17:50。参加者は、学部4年の学生さん8名(女5/男3)と先生とわたし。今回がお初のフルメンバー。卒論提出締切が、来年1月20日(金)に確定とのこと。卒論発表会が2月中旬の予定だという。今回の報告は女子学生1名。卒論の「第一章」の議論を各「節」ごとに詳説したものと、それ以外の「章」の概要提示。ネタは「現代女子オタク文化」。前回同様、先生が司会を兼ね、学生さんそれぞれに質問をふり、それを受けるかたちで、論点を引き出したり、異なる文脈に接続したり、まとめの一例を提示したり。とはいえ、質問それ自体は「現代女子オタク文化」の具体相に関するものが連続。話題の統合や論点の構築につながるものはあまり見られなかったように思う。その辺りは、個別指導にてフォローされているような感じも。定刻どおりにゼミは終了。終了後、報告者を含む学生さんたちとあれこれ雑談。
■以下感想。今回特筆すべきは、W先生の発言記録。まあ確かに、今回はお題が「ヲタ」、しかも「腐女子」のそれときているわけですから、いろいろと差し引くべきところもございますが、しかしですね先生、学生さんへのコメントで「ゴルァ!」とか言わんでください。面白すぎてもうダメ。学生さんたちも、普通にスルーしてないでちゃんとツコーミしないと。それはさておき、院生の立ち位置というものについて今回もまたいろいろと考えさせられますた。各学生さんの論文テーマごとに、当該領域の研究史(あるいは論点)がどんなふうに存在していて、それらをふまえたときに、その研究の位置づけはどうなるのか、オリジナリティはどこにあるのか、そしてその根拠をどう組み立てていくのか――こういった諸問題に関して、おおよその見通しがつけられるくらいの「文脈情報」、言いかえれば「社会学的教養」というのが、ゼミの主宰側に求められている能力なのだと思う。もっともっといろいろ読まなくちゃと思いますた。