高校受験社会・歴史(1)古代の日本 その2

■飛鳥・奈良・平安時代の位置づけ: この時期の物語=歴史の主人公は、王権(古代天皇制)。王権(古代天皇制)が次第に強くなっていき(飛鳥)、頂点に達し(奈良)、次第に弱くなっていく(平安)、という流れで捉える。
■王権の強弱: 権力が強い=中央集権的である(人に言うことをきかせる力が一箇所に集中している状態)ということ。/権力が弱い=地方分権的である(人に言うことをきかせる力が複数個所に分散している状態)ということ。
■公地公民(飛鳥)/班田収授法(奈良)から墾田永年私財法(奈良・平安)へ: 人びとに口分田を与え、それを生産基盤とさせて、租・庸・調・雑徭・防人などの負担を求めた班田収授法が、天皇制権力の経済的基礎。ところが、奈良時代に入ると、班田を捨てて逃亡する農民が増加。国家の税収もダウン。そこで、開墾した田地の私有を認める墾田永年私財法を制定。結果、荘園が各地で誕生。貴族や寺社、武士などの経済基盤となっていく。
飛鳥時代のキーワード: 聖徳太子/推古女帝/憲法十七条/冠位十二階/遣隋使(小野妹子)派遣/飛鳥文化/法隆寺大化の改新中大兄皇子(天智帝)/中臣鎌足藤原鎌足)/公地公民/壬申の乱天武天皇大海人皇子)/大宝律令二官八省国司派遣/班田収授法/口分田/租庸調/雑徭/防人。
憲法十七条のねらい: 憲法十七条=役人の心得。役人とは何か。国家機構を人体にたとえると、頭に当たるのが政府(天皇=朝廷)であり、手足に当たるのが官僚(役人)。強い国家(中央集権国家)の条件は、手足に当たる官僚(役人)が頭脳である政府(天皇=朝廷)に忠実に動くこと。氏姓制度の分権構造克服のために、役人を、天皇の手足と位置づけた。
奈良時代のキーワード: 平城京/和同開珎/遣唐使派遣/鑑真/唐招提寺聖武天皇/墾田永年私財法/荘園/国分寺国分尼寺東大寺行基天平文化正倉院/『古事記』/『日本書紀』/『風土記』/『万葉集』。