『子どもが減って何が悪いか!』

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)

■読了文献。65冊目。赤川学子どもが減って何が悪いか!』。「男女共同参画社会が実現すれば少子化は止まる」とする説のインチキを実証的なデータを用いて反証。男女共同参画は、少子化云々とは別個に論じられ、追及されるべき課題であるとする。実証的なデータから浮かび上がるのは、都市化や近代化を逆行でもさせない限り、少子化(低出生率)は避けられない事態であるという事実。ここから著者の「低出生率を前提にした制度設計を!」という主張が導かれる。興味深かったのは、行政の「子育て支援」政策の正当性の根拠そのものを疑う議論。