『日本という国』

日本という国 (よりみちパン!セ)

日本という国 (よりみちパン!セ)

■読了文献。30冊目。小熊英二『日本という国』。「よりみちパン!セ」シリーズの一冊。「第二部 戦後日本の道のりと現代」での、90年代以降のアジア諸国での日本に対する戦後補償要求の高まりをポスト冷戦の文脈――アジア諸国における親米独裁政権の権力失墜――に位置づけて読み解いていくくだりが非常に興味深かった。「日本という国」の現在と今後について考える際に、最低限必要となるであろう文脈について、こちら側の想像力を喚起してくれるような文献。「戦後日本」入門として、来年度の予備校講義のネタ本として使おうかしら。