『いじめと現代社会』

いじめと現代社会――「暴力と憎悪」から「自由ときずな」へ――

いじめと現代社会――「暴力と憎悪」から「自由ときずな」へ――

■読了文献。29冊目。内藤朝雄『いじめと現代社会』。あちこち探して探して、結局入手したのはブックファースト@渋谷店。「右派と左派の「論点抱き合わせセット」」「天皇の象徴責任」「有限項準拠連鎖型秩序/超越性準拠型秩序」「隆起一貫型超越性/瀰漫浸潤型超越性」など、『いじめの社会理論』以降の新たな概念群が目白押し。とはいっても、『いじめの社会理論』で学校空間を因数分解したその手つきは基本的に変わらずなので、前著と断絶があるわけではない。最後に収録された宮台真司との対談で、歴史性を重視する宮台と普遍性を重視する著者の対立が興味深い。