『叫』

叫(さけび) (角川ホラー文庫)

叫(さけび) (角川ホラー文庫)

■観た映画。16本目。黒沢清『叫』。香澄町フォーラム、レイトショーにてO氏と。昔のアイドルを幽霊役として起用する怪奇映画シリーズ第二弾。前作『LOFT』の安達祐美に続き、本作では葉月里緒菜が幽霊役で登場。笑わない、瞬きをしない葉月は確かに異様なまでに怖い。しかし、そちらの「怖さ」よりも、唐突に空を飛んでどっかに行ってしまう葉月とか、何かやばい事実に気づいてわかりやすく取り乱すオダギリとか、そういう細部が可笑しくて、笑いがとまらない、そういう作品。黒沢作品の享受のしかたが、最近明らかに変わってきているのを自覚する。