『労働ダンピング』/『子犬に語る社会学』/『武装解除』

労働ダンピング―雇用の多様化の果てに (岩波新書)

労働ダンピング―雇用の多様化の果てに (岩波新書)

子犬に語る社会学

子犬に語る社会学

武装解除  -紛争屋が見た世界 (講談社現代新書)

武装解除 -紛争屋が見た世界 (講談社現代新書)

■読了本。91−93冊目。①『労働ダンピング』、②『子犬に語る社会学』、③『武装解除』。③は、「紛争屋」による東チモールシエラレオネアフガニスタンの紛争処理顛末記。DDR武装解除・動員解除・社会再統合)という平和構築手法からは、わたしたちの側の個人と社会が何を前提に成立しているのかが逆説的に見えてくるように思う。現場の人間ならではのリアリティあふれる筆致と透徹した構造分析とが同居する理想的な記述。先日読んだ『精神科医になる』もそうだが、「立場に内在して書く」ということの凄みを改めて感じさせられた。こういう文章が書けるようになりたいと思う。