目の前に横たわる先の知れた未来を

臨床社会学のすすめ (有斐閣アルマ)

臨床社会学のすすめ (有斐閣アルマ)

読了本:『臨床社会学のすすめ』。朝は予備校で講義をし、昼は図書館で文献を読み、夜は家庭教師として受験指導を。いろんな人たちと顔を合わせ、言葉を交わし、何かを生産してはいるのだろうけど、誰とも会わず誰とも話さずに一日が終わったかのような、そんなのっぺりとした感覚だけが残る。昨日/今日の区別すらつかない、取替可能な一日。こんな日々を延々繰り返していった先に、いったい自分はどんな場所にたどり着けるというのだろう。経験や知識のようなものが、だらだらと水平方向に広がっていくだけで、何かが積み上がっていく感触が皆無。手ごたえがない。強度がない。ヒマでしかたがない。