あなたとわたしにできること

あなたと私にできる事

あなたと私にできる事

■2日(土)。あることを知る。目に見えるものしか見て/見えていなかった自分の浅はかさ、薄っぺらさ、想像力のなさ、そして何より、絶望的なまでの無力さに打ちのめされる。自分ごときが深刻ぶってものを語っていた/いるということに、こころの底から反吐が出る。いちばん肝心なときに何もできなかった/してやれなかった自分に、今になって何ができるのか/してやれるのか/すべきなのか、混乱してしまう。とかいうことさえ、しまいこんでおけずにこんなところでぶちまけずにはいられない自分にも、こころの底から反吐が出る。ごめんなさい。
■3日(月)。大学院@鶴岡へ。集中講義「社会・統計調査法特論」。立谷沢川流域のフィールド調査の後半のパートのガイダンス。ヒアリングの質問項目を確定するための議論をあれこれ。いろいろと困難はあるが、まあやれるだけやってみようかという感じで。終了後、研究室にて新聞書評の原稿書き。何もないといろいろと考えてしまうので、何も考えずにできる「雪かき」仕事が手許にあるのはたいへんにありがたい。何も考えないでいるうちに、少しだけ整理がついてくる。いちばん大事なこと。それさえ忘れなければ大丈夫だ。もう揺るがないと決めた。
■4日(火)。立谷沢川流域のフィールド調査はじまる。自分の担当は、川上の二つの集落。最初の集落では、行政区長さんのお宅にお邪魔しての聞き取り。なぜか相手の方々に気に入られてしまい、地域の見どころを車であちこち丁寧に案内していただいた挙句、昼食に月山高原牧場でのジンギスカン定食をご馳走になる。帰り際には、おみやげの手作りジャムやその朝収穫した袋一杯のなすなどをいただく。感謝。しかし、そこまで懇意にしていただいても、たかだか調査に入っただけの自分たちにお返しできるものはあるのだろうか、との罪悪感みたいな感覚がじわりと残る。その後、もうひとつの集落の聞き取り調査を終え、本部に報告。調査は継続だが、自分はここまででいったん離脱。日常復帰。何に祈ればよいのかわからないけれど、祈れるものがあれば祈りたい。どうかこれ以上、その人に重荷を背負わせないでください。どうか、お願いします。