『キャラ論』

キャラ論

キャラ論

■読了文献。34冊目。瀬沼文彰『キャラ論』。大学院生(博士課程)の修論リライト本。著者によれば、「キャラ」の機能とは以下の通り。すなわち、「キャラ」が与えられることで、コミュニケーションの敷居が下がり、笑いが生じやすくなる。そのことによって彼(女)は、他者に仲間と認めてもらいやすくなるために、不透明な自己の輪郭を確固たるものにしたり、自分らしさの実感を獲得したりすることができるようになるのだという。コミュニケーション・メディアとしての「キャラ」。本書の中で何度か繰り返し引用されている鷲田清一の定義「『居場所』とは…キャラのかぶっていない場所」というのが面白い。