『セックスボランティア』

セックスボランティア

セックスボランティア

■読了本。6冊目。河合香織セックスボランティア』。「障がい者の性愛」をテーマにしたルポ。著者自身が無意識にどっぷり漬かっているロマンチックラブ・イデオロギーの芳ばしい香りがあちこちで滲み出ていて、それがキモい。自分の力量を激しく見誤り、到底手の届かないようなテーマに取り組んだりすると悲惨なことになるよということの見本のような書物。より積極的に推薦するとすれば、ロマンチックラブ・イデオロギーの中の人たちにとって「障がい者の性愛」というのがどういう問題として立ち現れてくるものであるのか、ということがよく見える本。そういう本として、むしろ価値があるのかも。