もう届かない

■7日(金)。予備校高等予備科2コマ。その後、酒田へ。事務局Uさんに会いに行く。以前書いた『大学地域論』の新聞書評が学長どのの目にとまったらしく、『大学地域論』の話題で、学長どのとサシで「公開対談」みたいなことをやることになってしまったのだが、そのための事前打ち合わせ。にしても、何を話せばよいのだろう? その後、W先生の学部4年ゼミ。学生さんは4名。今回の報告お題は「黒川能と食」。「能」の時期、その準備にあたる人びとの間では「肉食の禁忌」があるというのだが、実際にはタブー破りも存在しており、役者が失敗したりすると「あれは肉を食べたからだ」みたいに裏で揶揄されたりするのだそうだ。人びとの間で「伝統」と「日常」がどのように折衷されているのか――「伝統」の生存戦略――が気になる。終了後、鶴岡へ。6コマ、「ミクロ経済学」講義。市場価格の含意について。次回で最終回だが、最後は特別サービスで「ゲーム理論」を扱います、とのこと。ちゃんと予習する。帰宅。
■8日(土)。午前、読書。午後、予備校を経由して、居場所へ。久々の土曜日スタッフ。がしかし、あまりの暑さにだらだらしてしまう。ごめんなさい。その後、家庭教師1件。帰宅。
■9日(日)。午前、定期テスト(予備校)の採点業務。午後、家庭教師3件。ここ数日、「孤独の中に取り残された」感がまとわりついて離れない。また一人、大切な人が去っていく。その人が苦悩の只中にあるときには何もしてやろうとせずただ傍観していただけの自分には、その人が結論を出してしまった後の今さらになって何か言うことなんてできない。また、だ。結局また、大切な人の決定を、そして旅立ちを、だまって見送ることしかできない。自業自得。寂しい。