それで何を失うとしたって

軍バリ! 1 (ヤングマガジンコミックス)

軍バリ! 1 (ヤングマガジンコミックス)

さんさん録 (1) (ACTION COMICS)

さんさん録 (1) (ACTION COMICS)

■何だか漫画ばっかり読んでるなあ。『軍バリ』は、韓国版『フルメタル・ジャケット』といったところか。原作者が宮台ゼミ院生とのことで「徴兵制の社会統合機能」とあるのだが、「社会統合」という点で徴兵制と機能的に等価であるような社会装置(あるいはその可能性)は存在しないのか。いきなり「徴兵制はよい」みたいに言われてもちょっと。『さんさん録』は、『長い道』に割と雰囲気が似ているお話。描きかたによってはかなりえげつなく、どろどろした物語にもなりうる設定なのに、絵柄といい、テンポといい、全然そうじゃない像として、全くもってリアルに描けてしまえるところがこの人のすごいところだと思う。しかもよく見たらトーンを使ってない。「仙川さん」との絡みがよい。
■12日(金)。予備校高等予備科2コマ。定期試験前最後の一時間を試験準備の時間にあててみる。例年より質問が頻出。よい傾向。憲法改正ネタに異常に食いつきのよい腐女子数名あり。終了後、居場所に立ち寄り、いっしょに昼食。その後、酒田へ。5−6コマ、「ミクロ経済学」講義。今回もまた需給曲線の含意についてのあれこれ。数式もちらほら。でも面白い。その後、院生宿舎へ。同期の人とあれこれ話す。
■13日(土)。不覚にも午前中寝過ごしてしまう。午後、3・5コマ「公益法人研究」。公益法人の現状とその制度改革の現況。その「取材」――いかにして相手の言質をとるか――の手法にも話が及ぶ。だんだん面白くなってきた。4コマは履修とりやめに決定。理由は、新しい発見に乏しく、つまんないから。終了後、山形へ。予備校に立ち寄り、月例テストを受け取る。その足で某事務局に立ち寄り「中学生講座」収録を済まそうかと思ったが、残業組がまだいたのですごすご帰る。帰路、『軍バリ』『さんさん録』その他を購入。
■14日(日)。早朝、某事務局にて「中学生講座」二回分を収録。午前、家庭教師1件。午後、大学図書館と県立図書館をはしごして「社会運動の社会学」関連文献集めに奔走。予想以上の収穫あり。少なくとも当該分野に関しては、大学図書館より県立図書館のほうが品揃えが良いということが発覚。窓口の中の人も親切。今後大いに活用しよう。夜、家庭教師2件。帰宅後、翌日の予備校予習と定期テスト採点。
■15日(月)。寝不足。午前、予備校高等予備科2コマ。終了後、山形新聞社ビルに立ち寄り、助成申請書をいただく。例の協働事業のための備品購入がねらい。締切は今月末。その後、居場所スタッフ・ミーティング。連続講座第三回目の打ち合わせと水曜開設日の「言語化支援ワークショップ」に関する話し合い。終わって、鶴岡へ。サボりたい衝動を無理やり抑えつつ。晴れ渡った青空、道路沿いの山々の緑とまばらに残る雪の白とが美しいコントラスト。講義は、6コマ「公益史」、7コマ「日本史演習Ⅰ」。前者は、部落差別/解放運動の歴史。後者は、先輩院生のネタふりで、高等学校の「総合科」の実態について。実際のところ「演習」を今後どうするか迷っているが、刺激は必ずある――自分の知識欠如の現状が他の人たちの目の前で露呈させられる、悔しいので次までに補おうと強く思う――ので、それは助かるのだが。問題は、そこで発覚した「欠如」を埋めるだけの時間的余裕ももてないまま、次々と新たな「欠如」が積み重なっていってしまうことだ。圧倒的な無力感だけがある。