乾いてしまった絵の具たちを

■12日。予備校高等予備科2コマ。居場所スタッフ。予備校大学予備科1コマ。大学予備科の「センター倫理」講義は次回が最後。業務終了後、大学図書館にて文献購読。夜、友人宅で新年会。鍋をつつきながら、それぞれの近況等で盛り上がる。久しぶりだなこういうの、とかしみじみ思う。本当にありがとうございました。
■13日。予備校高等予備科2コマ。その後、酒田へ。今年初の社会学ゼミ。終了後、ある学生さんのゼミ論準備に関する相談にのる。とはいっても、自分に指摘できることなどたいしたことではないわけで。結局のところ、自分の知識なり視点なりの不備を改めて自己確認する契機として機能させることに。凹むなあ。でも、凹んでばかりもいられないわけで。
■14日。家庭教師2件。居場所スタッフ。業務終了後、友人と夕食。毒男('A`)談義。その人の内部に滞留し沈殿しつつあるという「毒」が無事に「萌え」へと昇華されますように。新たな「萌え」がその人に訪れますように。帰宅後、『時効警察』を観る。麻生久美子は何だか不発だったけれど、ふせえりが細部で笑わせてくれたので可。今後に期待。

王道楽土の戦争 戦後60年篇 (NHKブックス)

王道楽土の戦争 戦後60年篇 (NHKブックス)

■読んだ本。6冊目。上巻[戦前・戦中篇]の概要は、奥羽越列藩同盟の怨念=「飢餓の力」が、満州関東軍を駆動させたということ。下巻[戦後60年篇]で著者が語るのは、そうした「満州経営」の「実験」で得られたノウハウが、戦後も継続した「1940年体制=戦時統制経済」のシステムに接木されることで、戦後の急速な復興や高度経済成長=「列島改造」が可能となった、という戦後日本の精神史である。戦後の「国土開発」の原型が「満州」にあるという指摘は非常に興味深い。そしてその「開発」=郊外化は、かつて「満州」の「実験」に大きく貢献した「東北」で今なお進行中なわけで。国内植民地としての東北。そして、「郊外化」という名の(再)植民地化。とすれば、「東北の現在」とはいったい何であるのか?