代理人が告げる

助成金の贈呈式。助成申請の方法論としてこれまで自分は、その助成事業の意図/目的のところだけを見てそれに合致するように言葉を組み立てて申請してきたのだが、助成団体である財団なり企業なりの個性そのものに照準して、こちら側の事業の売りを語るということも大事なのだなと初めて気づく。とはいえ、よくよく考えてみたら、行政機関や公益法人からではなく、純然たる民間企業から助成をいただくのはこれが初めての経験なわけで、つまるところこれは、これまで見えていなかった風景が見え始めたということかもしれない。

■帰宅すると、不合格通知が。へこむ。「委員意見:特異なスタイルで論文の体裁となっていない。また、内容が抽象的である。」とある。何でもありというわけではどうやらないらしい。油断していた。ぬるま湯のなか独り善がりに肥大しきった醜い自己を、鏡の中に見る。復讐を誓う。