『ご臨終メディア』

■読んだ本。35冊目。久しぶりの森達也。『ご臨終メディア』。マスメディアの思考停止とその起源/帰結としての民度低下。両者の共犯関係/循環関係が、具体事例を交えて繰り返し執拗に記述される。「中立公平」「客観性」「善意」(が無自覚に、そしてそれゆえに無制限に追求されてしまうこと)の危険性については、まさにその通り。一方で、こういうメッセージが商品価値を有する=世間では決して自明なことではないという事実を思うと、何だかどっと疲れる。